冬の小路、生と死の狭間にて。 -Hataru-

「……結構、思っているよりも説得は難しい」

死の前後の事象次第で。傍に誰かが居るか居ないかの差異で。
そして、その『死して尚それに気付かぬ存在』の想いの深さ浅さで。
シチュエーションは、千差万別だと。

だけど、むしろ難易度という物差しは捨てた方がいい、といちは言った。
重要なのは、したい事を全て尽くし力及ばぬ時に揺らがず冷酷になれるかどうかだ、と。

「――はたなら大丈夫だよ。行ってらっしゃい、心優しい『お爺さん』に宜しく」


……行ってきます。出来たばかりの、貴方の祈菓と共に。



※1/11　17:00　初期稿Ｕｐ。……まだブラッシュ出来そうな予感、感情活性思案中。

文字にて綴られぬ御伽話。 -Hataru-

美麗な騎士、無垢な姫君、魔法使いに幻想の生物……。
可愛らしい絵の御伽話には優しい夢がそこかしこに散りばめられている。
それを壊されるのは、あまり気持ちのいいものでは無いわよね。

「……御伽話の悪夢、って……なあ、はた。それはたの『気質』的に大丈夫か？」

……流石は双子の弟よね。隠す懸念を真正面から突き付けてくれるなんて。
やってみせるわよ。負けてなんかられないわ。



※11/15　01:00　初期稿Ｕｐ。……要らん事を書き過ぎた気がする、ブラッシュ開始。

その花の名は夏雪草。 -Hataru-

――最初の依頼へ向かう。
私なりに最善を尽くしたつもりだけど、きっといちには敵わないわね。
３年の差をこういう所で感じるのは悔しいけれど、追い付く為には負けられない。

……俺じゃ使う機会無いから、って箒まで貰ってしまったのだもの。尚更負けられない。



※6/17　01:15　初期稿Ｕｐ、感情活性。但しまだ要修正点が各所に点在。

初仕事の覚え書き。 -Leste-

アクスヘイムにエンドブレイカーが終結した直後、情報屋達が酒場に流した依頼の山。
情報屋達も依頼する側も受ける側も手探りだから報酬は出ねぇって話だったが、
物は試しと、とある依頼に挙手してたら受かっちまった。
物騒なマスカレイド絡みじゃ無ぇが、春の祭りの警備員ってのも大事な仕事じゃん？

つーわけで少し前に警備員して戻って来た。髪留めも買えたしラッキーだったぜ。
こいつはその時の覚え書きって奴。ま、参考になるかは別だけどな。